「来年は、あと2人連れてくる」。全39公演に及ぶワールドツアーの終着点は、終わりではなく“約束”だった。G-DRAGONはソウルでのアンコール公演を通じて、自身の芸術的アイデンティティを集大成すると同時に、ファンが待ち続けてきた「BIGBANGの次なる章」を公式に示した。
12月14日、G-DRAGON(ジードラゴン)はソウル・高尺スカイドームで、2025ワールドツアー「Übermensch」IN KOREAアンコール公演2回目を開催した。本公演は、今年3月の高陽公演を皮切りに、アジア・米州・欧州の17都市を巡った全39公演の大長征を締めくくるフィナーレとして位置付けられた。
◇「ホームタウン」ソウルで満開となったG-DRAGON流ロマン…ビジュアルとデジタルの饗宴
「Übermensch」の幕開けは圧倒的だった。黒い王冠に白いコート姿で登場したG-DRAGONは、新曲「PO₩ER」で強烈な存在感を放ち、ホログラムを突き破るように登場したSOL、D-LITEとの「HOME SWEET HOME」で観客を一気に掌握した。「ここは本当の僕のホームタウン、ソウルだ。今日はすべてを注ぎ込む」という宣言どおり、赤い照明に染まった「ミチGO」、幻想的なアレンジの「Crayon」は、39公演を通じて磨かれた熟成の内功を証明した。
続くステージは、まるでメディアアート展示のようだった。レーザーとLEDで表現された「デジタル肖像画」を背景にした「ボナマナ」、宙を舞う光の蝶が印象的な「Butterfly」は、重厚でありながら流麗な“G-DRAGON流ロマン”を視覚的に極大化した。雰囲気は「너무 좋아」「니가 뭔데」の華やかなショーを経て、観客と一体となって跳ねた「삐딱하게」で最高潮に達し、高尺ドームを熱気で包み込んだ。
◇「少年」から「巨匠」へ…ジャンルを越えた成長の物語
中盤以降は、人間・クォン・ジヨンの成長を一編のミュージカルのように描き出した。シルエットパフォーマンスで表現された成長の叙事は、2025 MAMA AWARDSで話題を集めたビートボクサーWing、Beatpella Houseとのコラボ曲「Heartbreaker」へとつながり、聴覚的な衝撃を与えた。
ジャンルの破壊も際立った。タキシード姿で荒々しいスウェグを見せた「BULLSHIT」、洗練されたバンドサウンドの「TAKE ME」「TOO BAD」、そしてバレリーナのモノクロビジュアルが融合した「DRAMA」まで。ヒップホップ、ジャズ、クラシックを自在に行き来し、アーティストとしてのスペクトラムを余すところなく誇示した。ブリッジ映像で「8年間、井の中の蛙のように感じていたが、その時間が新たな動機付けになった」と語った真心は、ファンの胸を打った。
◇「来年、完全体が来る」…高尺ドームを揺らしたBIGBANGの約束
フィナーレは、ファンとの交感、そして未来への約束だった。デイジーのバックパックを背負い、「THIS LOVE」などを歌いながら客席を回ったG-DRAGONは、アンコールで再びSOLとD-LITEを呼び込み、「WE LIKE 2 PARTY」で会場を狂乱のパーティーへと変えた。
この日の白眉は、何と言っても「BIGBANG完全体」の予告だった。G-DRAGONは「来年はBIGBANGの20周年だ。4月にアメリカを皮切りにウォーミングアップに入る」と語り、「来年は、あと2人連れてくる」と爆弾宣言。メンバーたちも「この絵(完全体)が、みんなが待っている絵だ」と応じ、20周年活動を公式化した。
◇「実験」から「証明」へ…39公演ツアーの進化
今回のソウル公演は、3月の高陽公演と比べ、「実験」から「証明」への進化を明確に示した。ロボットやドローンなど最先端技術を投入した巨大な実験室だった高陽公演に対し、今回のフィナーレは、体得された“興”と“粋”を凝縮した完成形のステージだった。特に、高陽ではホログラムで代替されていたフィーチャリング陣が、実際のメンバー登場へと変わり、「現実の感動」を完成させた。
圧倒的なパフォーマンス掌握力に比べ、時折のぞいたライブボーカルの惜しさは残ったものの、それは「BIGBANG結成20周年」という壮大なビジョンと、円熟したステージマナーによって十分に相殺された。高陽の「半分の成功」を、ソウルの「確信」へと変えたG-DRAGON。8年ぶりの帰還は、そうして成功的な終止符とともに、新たな始点を刻んだ。
ニュースカルチャーのM.J._mj94070777@nc.press
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