海洋遺物は、かつて人類が海を舞台に活動する中で、難破や海難事故によって水中に沈んだ歴史の痕跡です。荒波に耐えきれず沈んだ古船をはじめ、船内に積まれていた高麗青磁や白磁、交易内容を記した木製の荷札(木簡)、さらには調理用の鍋や青銅鏡といった生活用品まで、その種類は多岐にわたります。
とりわけ歴史的・学術的価値の高い「水中文化遺産25選」には、青磁雲文瓶、青磁菊花文花形台皿、青磁麒麟装飾香炉蓋をはじめ、火器の一種であるソソスンジャ銃筒、信号旗、石製砲弾、十二洞派道船や新安船、木製菩薩像など、当時の文化の精髄を示す貴重な遺産が含まれています。
全羅南道木浦市に位置する木浦海洋遺物展示館は、こうした海底遺跡を発掘・保存・研究し、その価値を広く一般に伝えるために設立された専門展示施設です。
国立海洋遺産研究所は4月28日より、展示館の解説サービスを来館者により開かれた形へと改編しました。従来は電話での事前予約が必要でしたが、現在は館内の案内デスクで申込書を記入するだけで当日参加が可能となっています。定時解説は火曜日から日曜日まで、午前11時と午後2時に実施され、各回15名先着で約40分間行われます。既存の電話予約も継続され、7月からは1日4回へと拡大される予定です。
展示をたどると、韓国における水中発掘50年の歩みが浮かび上がります。水中発掘は、視界の利かない濁流や激しい潮流、深海の水圧といった過酷な自然条件を克服しなければならない高度な調査です。それでもなお重要視される理由は、海底の泥が酸素を遮断する“タイムカプセル”として機能するためです。陸上では腐食しやすい木材や有機物、壊れやすい陶磁器が、数百年にわたり良好な状態で保存されるのです。
1976年、漁師の網にかかった青磁をきっかけに始まった新安船の発掘は、韓国水中考古学の幕開けとなりました。その後、莞島海域や泰安・馬島海域の沈没船が相次いで発見され、数万点に及ぶ陶磁器や貴重な海洋遺産が世に出ました。これらは、東アジア海上シルクロードにおける交易の実態や物流構造を解明する重要な史料となっています。
50年にわたる水中発掘の成果と、沈没船に刻まれた物語は、拡充された解説サービスを通じて、より多くの来館者に届けられる見込みです。
ニュースカルチャーのM.J._mj94070777@nc.press
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