民族最大の祝日である旧正月を迎え、「町内一周」は第357回の歩みを忠清北道・沃川へと移します。忘れかけていた故郷のぬくもりを探す今回の旅は、錦江の流れに沿って幾重にも積み重なった人々の暮らしの物語を映し出します。
最初に訪れたのは、長嶺山のふもとに位置する龍岩寺の雲霧台です。沃川の町を一望できるこの場所は、壮大な雲海と日の出で知られる名所です。早朝、山と村を包み込む赤い光は新年の希望を思わせます。世界が注目した風景の中で迎える旧正月の初日の出は、それ自体が一幅の絵のようです。
保聴川が流れる青山面には、歳月に耐えてきた老舗があります。60年以上同じ場所を守り続けてきた魚麺の店です。99歳の母と末娘が共に煮込むスープは、錦江上流で獲れた淡水魚を長時間煮出して仕上げます。冬の風をしのがせてくれる熱い一杯には、家族の時間と故郷の記憶が込められています。
沃川・下桂里は、詩「郷愁」を残した詩人・鄭芝溶の息吹が宿る村です。幼い日の風景がにじむ路地を歩けば、誰もが心の中の故郷の一場面を思い浮かべます。詩人の言葉が生まれた地で、懐かしさの結をかみしめます。
旧邑のある古宅は、もう一つの時間旅行の場です。1910年代に建てられたこの家は、かつて学校の教務室として使われましたが、今は書道家の収集品で満たされた空間となりました。初版詩集から古い農具、独立運動の痕跡まで、歳月を抱いた品々が過去と現在を結ぶ橋となります。
沃川公設市場の中には特別な美容室があります。髪を整えに来た人が温かい食事を一膳いただいて帰る場所です。30年以上続く無料の昼食は、市場の人々の空腹を満たし、孤独を和らげる憩いの場となりました。ご飯の炊ける匂いと笑い声が、旧正月の情緒をいっそう深めます。
東二面のある家では、ほのかな稲わらの香りが漂います。五代にわたり受け継がれてきた故郷の家で、藁工芸を続ける匠の手は幼い日の記憶を編み上げます。生活道具から衣装まで、心を込めて作られた作品には家族の歴史がそのまま息づいています。
郡北面・芳阿室村では、大清湖を生活の基盤とする漁師夫婦に出会います。故郷の土地が水に沈んだ後、網で生計を立ててきた歳月はすでに30余年。冬に最もおいしいというフナで作る蒸し料理は、深くてピリッとした味わいが魅力です。ぎっしり詰まった卵とともに、故郷への思いも食卓に上ります。
錦江の流れの果てにある山里・高堂里には、漆の木と共に歩んだ600年の時間が流れています。生計を支えてきた漆は苦しい生活の象徴であると同時に、新たな道を開いた資産でもありました。兄弟が復元した労働歌「華漆の歌」は、旧正月の村を一つに結ぶ響きとなります。
自然の風景に人の物語が重なる沃川。錦江の懐でそれぞれの故郷を守り続ける人々の暮らしは、静かな余韻を伝えます。「町内一周」第357回「心の故郷だ 忠清北道 沃川郡」編は、14日午後7時10分に放送されます。
ニュースカルチャーのM.J._mj94070777@nc.press
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