昨年、AI(人工知能)が生成した楽曲が初めてビルボードチャートにランクインした。ビルボードによると、AIアーティストのブレーキング・ラスト(Breaking Rust)はビルボード新進アーティストチャートで9位に初登場し、カントリー・デジタル・ソング・セールス・チャートでは1位を記録した。
昨年6月には、ブラジルの音楽アーティスト、ビニ・プレイ(Vinih Pray)が音楽AIプラットフォーム「Suno」を使用して制作した「A Million Colors」が、TikTokバイラル50チャートで44位にランクインした。
英国のエレクトロニック音楽グループHAVENの代表曲「I Run」は、昨年末にSpotifyの米国およびグローバル50チャートに登場し話題を集めた。同楽曲のボーカルはAIフィルターによって処理されたと伝えられている。
昨年、AIアーティストの中で最も注目を集めた存在がザニア・モネ(Xania Monet)だ。モネは、米ミシシッピ州出身の詩人タリシャ・ジョーンズが制作したAIゴスペル歌手である。モネの楽曲「How Was I Supposed to Know?」はアダルトR&Bエアプレイ・チャートに、「Let Go, Let God」はホット・ゴスペル・ソング・チャートにそれぞれランクインした。昨年9月には、ホールウッド・メディア(Hallwood Media)と300万ドル規模のレコード契約を締結し、大きな話題となった。
◇ 音楽生成AIの時代、創作者の立場はどこにあるのか
モネの楽曲も音楽生成AIアプリ「Suno」を通じて作曲されたことが知られている。生成AIツールは、2023年末に「Suno」と「Udio」が登場して以降、急速に普及している。音楽AI市場を主導するSunoは、50以上のジャンル対応や多言語ボーカル生成によって大衆性を確保した。一方、Udioは複雑なサウンド構成や実験的な電子音楽分野で評価され、主にプロデューサー層から支持を得ている。
このように生成AIによる楽曲が主要チャートに登場する中、音楽業界は大きな変革期を迎えている。プロンプト入力だけで高品質な音源を生み出す音楽生成AIの登場は、制作のハードルを下げる一方で、著作権や創作者の存在意義に対する根本的な問いを突きつけている。
音楽生成AIによる作曲は単なる好奇心の段階を超え、実際の音源リリースへとつながる商業化を加速させている。AIは作曲だけでなく、ボーカル合成、オーディオ・ステム(Stem)、マスタリングまでを一括で処理する。昨年下半期、フランスのストリーミングプラットフォームであるDeezerは、1日あたり3万曲以上のAI生成トラックがアップロードされていると報告した。これは全新曲の約28%に相当する。
◇ 著作権対立を越えて共存模索、韓国では「AI不使用確認制度」導入
音楽AIの急成長は、必然的に大手レコード会社との衝突を招いた。初期には無断データ学習を巡る法的紛争が続いたが、最近では戦略的提携へと流れが変わりつつある。ユニバーサル・ミュージックはUdioと協力し、正当な対価を支払うライセンス型AIサブスクリプションサービスを立ち上げた。これはAIを収益モデルとして積極的に取り込もうとする音楽産業の変化を示している。
しかし、明るい展望ばかりではない。国際著作権団体連盟(CISAC)は、AI音楽市場の拡大により、2028年までに創作者収益の約24%がAIによって侵食されると予測している。韓国国内でもAI音楽の拡散に警戒感が広がっている。韓国音楽著作権協会(KOMCA)は、AI不使用確認手続きを導入し、創作者の権利を守るための法的装置を模索している。同協会は、著作権法上「著作物は人間の思想や感情を表現した創作物」であり、「AI創作曲には著作権料支払いの法的根拠がない」との立場を示した。
ただし、創作者にAI使用の有無を申告させる確認制度も、現実的な限界を抱えている。音楽制作の特性上、申告者がAIの一部または全面使用を隠した場合、それを検証することは容易ではない。
◇ 音楽リミックスが主流に、アーティストとAIの協業モデルが台頭
音楽生成AIは、創作領域と流通構造を巡る議論を活性化させている。印刷技術の発達によって複製が一般化し、著作権概念が生まれたように、生成AIの進化は創作者とデジタル著作物の新たな関係定義を求めている。単純な複製とは次元の異なる技術の前に、制度的補完が必要となっている。
問題は、AIがデジタル著作物だけでなく、アーティストの声そのものまで模倣する点にある。ある海外専門メディアは、「私たちは今、耳にする音楽が実際のアーティストの魂のこもった声なのか、精巧に設計されたアルゴリズムの産物なのかを問い直さなければならない時代に生きている」と評した。
こうした懸念にもかかわらず、AIを活用したリミックスは近年、音楽技術分野で最も注目されるトレンドの一つとなっている。Hook Mediaはダウンタウン・ミュージック・ホールディングス(Downtown Music Holdings)とライセンス契約を結び、ファンが自社ライブラリーの楽曲をリミックスやマッシュアップとしてソーシャルメディアで活用できる環境を提供している。昨年初めには、AIリミックスアプリ「MashApp」が同様のコンセプトでApple App Storeに登場した。
海外の音楽プラットフォームやサービス企業も、利用者が「遊べる」リミックス機能に関心を寄せている。昨年10月、Spotifyはソニー、ユニバーサル、ワーナーなどと協力し、ファンがアーティストの音楽を活用できるAI音楽ツールを開発すると発表した。
創作者にとってもAI活用の機会が拡大する中、「AIディレクティング」は今後アーティストに求められる基本的な能力になるとみられている。AIが下書きを作り、アーティストが感性を吹き込んで完成させる「ハイブリッド創作」が標準となる可能性が指摘されている。
音楽生成AIは、誰もが作曲家になれる創作の大衆化をもたらした一方で、芸術の本質を巡る重い問いも突きつけている。新技術の登場に伴う制度的補完とともに、アーティストとデジタル著作物の新たな関係構築が求められる局面だ。
ニュースカルチャーのM.J._mj94070777@nc.press
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