2026年は丙午年(へいごねん)です。
勢いよく駆ける赤い馬のように、熱く力強いエネルギーが一年を満たします。
古来より馬は、試練を乗り越える「飛躍の象徴」であり、人生を共にしてきた「忠実な伴侶」でした。新年の朝、昇る太陽のように希望に満ちた食卓が用意されるのも、そのためです。
大地を蹴って走る馬の気運をぎゅっと閉じ込め、健康と福を願う新年の膳。
馬と深い縁を持つ三つの地域から、それぞれ異なる物語と味わいを持つ「新年の福ごはん」を紹介します。
■ 700年の馬の息づかいが残る村…沃川・馬場里の昔ながらの正月膳
忠清北道・沃川郡・道場里・馬場里(ばじょうり)。
700年以上にわたり暮らしが受け継がれてきた沃川陸氏の集姓村で、住民のほとんどが親族です。正月になると村中が集まり、ユンノリを楽しみ、宴を開いて無病息災を祈ります。
この村には特別な遺産があります。それが「馬の墓」です。
朝鮮時代、済州牧使を務めた陸漢が退官の際に賜った一頭の馬から、この地との縁が始まりました。巡察中の役人たちが立ち寄った場所でもあったことから、「馬が留まる村」として馬場里(ばじょうり)と呼ばれるようになりました。
寒く貧しかった時代、畑がそのまま食糧庫だった山里の知恵で整えられる正月膳は、素朴ながらも奥深い味わいです。
数百年の古木に育った天然ヒラタケの汁物、家族を満腹にさせるために生まれた鶏入り豆腐トック、沃川特産のリンゴで仕込んだカクトゥギ。姑から嫁へと受け継がれてきた秘伝のムジョンや白菜チヂミが添えられ、村の時間と情が詰まった正月の膳が完成します。
■ 土でかたどる馬、薬で整える膳…栄川の滋養に満ちた新年
慶尚北道・栄川市・紫陽面。
宝賢山と起龍山に抱かれた静かなこの村には、馬を土で表現する芸術家たちが暮らしています。宋永哲作家は馬の遺物を陶芸で再現し、李奎哲作家は「忠奴・億守」の伝説を宿した馬を土で形づくります。
栄川は古くから交通の要衝であり、馬の里として知られてきました。朝鮮通信使が通った道であり、駅馬制度の拠点でもありました。今も各地に馬の痕跡が残っています。
もう一つの栄川の名物は薬材です。
「栄川にない薬材は韓国にない」と言われるほど、栄川は古くから薬材の集散地として知られてきました。この地の正月膳は、食事でありながら滋養そのものでもあります。黄耆や当帰、黄漆の木、ヤドリギをたっぷり入れたアロン四腿肉の煮込み、薬膳だしに桑の葉トックを入れた薬膳トック、五方色の食材で仕上げた宮廷チャプチェと薬膳チムタクまで。
赤い馬のように力強く一年を駆け抜けるための、まさに「滋養膳」で新年を迎えます。
■ 馬の蹄音が波を裂く…任子島の力強い正月膳
全羅南道・新安郡・任子島。
全長12kmに及ぶ白砂の海岸を馬が駆け抜ける壮観な光景が広がる島です。朝鮮時代から放牧で馬を育ててきた任子島は、済州島に劣らぬ「馬の島」として知られています。締まった砂地と温暖な気候は、馬が走るのに最適な環境です。
21年間この地で馬を育ててきた高成浩さんの正月膳には、海と大地の力が満ちています。冬でも青々と育つ任子島では、砂地に干潟の土を混ぜて栽培された特産の大ネギが育ちます。白い部分が太く長く、冬の海風を受けて育つことで、甘みと香りがいっそう引き立ちます。
正月にはこの大ネギをたっぷり使い、干した民魚を蒸した大ネギ入り民魚蒸しを用意します。さらに一年に一か月だけ味わえる生エビ入り熟成キムチの和え物、「倒れた牛も起き上がらせる」と言われる干潟ダコの酢和えが添えられ、自然と力が湧いてきます。
海から引き上げ、土地から掘り出した食材で完成する任子島の膳は、新年の力強い出発を告げます。
赤い馬のように熱く、蹄音のように力強く。
2026年・丙午年、全国各地で整えられた新年の食卓には、健康と和、そして希望が込められています。
ニュースカルチャーのM.J._mj94070777@nc.press
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